
以前は「育児ノイローゼ」と言われていたものが、近年は「産後うつ」「育児うつ」と呼ばれるようになりました。かわいい我が子と楽しい育児生活を待っていたはずなのに、なぜ「育児うつ」になってしまうのでしょうか。
育児うつの原因は?
ママが育児うつを発症する原因は一つではありません。多くの原因があると考えられますが、代表的なものをみていきましょう。
密室育児
昔のように近所の方や大家族の中で育児をする機会が減った今、家の中で赤ちゃんと1対1で育児をしているご家庭が増えています。そのような中でママの気分転換やストレス発散が上手にできないと、うつになることがあります。
完ぺき主義
子育てに関する色々な情報が簡単に手に入るようになりました。そのため、「こうでなくてはいけない」という完ぺきさを求めすぎてしまう傾向が強いと、うつになってしまうことがあります。
毎日の小さなことが積み重なってうつになる場合もありますので、一度チェックをしてみて、自分がうつ傾向にあるのかどうかを知ってみましょう。
育児うつチェックをしてみよう
普段、気にしていなくても育児によるストレスがたまっていることがあります。どのくらいストレスを抱えてしまっているのか、チェックしてみましょう。以下の質問に当てはまる項目があるかどうか確認してください。
- 育児の間にはげしい孤独感を感じることがありますか?
- 家族や周囲の人にイライラをぶつけることがありますか?
- 子どもに対しての虐待(寄ってくる子を遠ざけたり、泣いているのを放っておいたり)することがありますか?
- ささいなことでイライラすることがありますか?
- 体重が急に減っていませんか?
- 家事(炊事や洗濯)にやる気が出ないことがありますか?
- 睡眠時間が極端に減っていませんか?
- たっぷり寝たはずなのに、前日の疲れが残っていませんか?
- 睡眠中、深い眠りにつけていない気がしますか?
- 他の人と話すことが面倒になっていませんか?
以上、10個の質問のうち、思い当たることが5つ以上ある場合には専門機関での受診や、公共機関の相談窓口などに出向いてみることをおすすめします。
うつの悪化は家族との関係だけでなく、子どもの発達にも影響を与えてしまいますから、育児うつは病気だということを理解して、症状の軽いうちに対処をするようにしましょう。
育児うつに予防法はあるの?
先ほどのチェック項目に当てはまることがあると、後々うつを発症するのでは?と心配になってしまいます。症状が悪化しないためにできることはあるのでしょうか。
産後はリラックスできる環境を
里帰り出産や、家族にこまめに来てもらうなど、産後のママがリラックスしながら育児に取り組める環境を整えることが大切です。
相談相手を見つける
初めての子育て、2人目でも前回と同じようにはいかない、など子育てには色々な問題がつきものです。困った時・分からないことが出てきた時に相談できる相手を見つけておきましょう。家族だけでなく、助産師さんや保健センターの方なども相談にのってくれます。
育児日記をつける
同じような毎日を繰り返しているように感じる育児も、日々違っていることに気づきやすくなるのが育児日記です。子どもの成長を客観的に振り返ることができるという点でもおすすめです。