
こどもが習い事を始めてみたのは良いものの、
「どれも長く続かない」
「ちょっとつまづくとすぐに辞めたがる」
「ダラダラ続けているだけで成果がみえない」
などの悩みも多いものです。
始めたからには出来るだけ長く、効果的に続けてほしいですよね。
子どものやる気が停滞してきたと感じたら、以下の点を改めて考え直してみましょう。
ポイント1:こどものタイプを見極める
「お友達は楽しそうなのに」「上の子は伸びたのに」など、本人以外のこどものケースを当てはめるのではなく、本人がどのような環境で伸びるタイプなのかを観察してみましょう。
習い事自体には興味があっても、教室の方針や指導者と合わない為に能力が伸びづらく、結果的にやる気が失せてしまうケースも多いものです。
例えば、闘争心が強く1番を目指したいタイプの子や、物怖じせず積極的で打たれ強いタイプの子であれば、たくさんの子どもを競わせて伸ばす方針の教室が合うかも知れません。
逆に、マイペースで納得いくまで1つの事にじっくり取り組みたいタイプの子や、人前に出るのが苦手な子は、個人指導でこども1人1人に合わせた指導をする方針の教室が能力を伸ばせるでしょう。
あるいは、人と競うことには余り関心が無く、お友達と楽しくわいわいと過ごすことが好きな子には、少人数で、レベルに関係なくみんなで仲良く楽しむことを目的とした教室に通う方が、意欲的に参加できるのではないでしょうか。
もし、今の教室の環境が合わないと感じている場合は、違うタイプの教室に変えてみるのも1つの手です。
大手であれば、別のクラスに移籍するだけでも効果が出ることがあります。
ポイント2:親はサポーターに徹する
習い事に通うこどものために親が出来ることは、おおよそ以下の4つに絞られます。
- 栄養のある食事を用意し、生活リズムを安定させる
- 安全に気をつけ、遅刻しないように送迎をする
- こどもの不満や愚痴の聞き役になり、優しく励ます
つまり、「こどものサポーター」になることです。
親がこどもの頃習っていたりすると、つい口出しをしたくなりますが、そこは我慢。
親も「指導者」になってしまったら、こどもの気持ちの逃げ場がなくなってしまい、こどもを追いつめてしまう事になりかねません。
こうなると、うまく行かない時にこどもは「誰も気持ちを聞いてくれない」「辞めるしかない」と、挫折感や諦めの気持ちを持ってしまいます。
「習い事で出来るようになるとママ・パパが喜んでくれる」「嫌なことがあってもママ・パパが聞いてくれるから大丈夫」「出来ない時には一緒に考えてくれるから頑張れる」など、「親に守られているという安心感」はこどもの一番のモチベーションであり、支えなのです。
ポイント3:目標は具体的に小さく積み重ねる
こどものやる気が落ちて来たり、なんとなくダラダラ続けている感じになってきたら、目標を作ってみましょう。
もちろん「プロになる」「オリンピックに出る」などの壮大な夢を持つのも大切ですが、その道のりは果てしなく長く、地道に続くもの。
小さなこどもがモチベーションを維持するためには、大きすぎたり抽象的すぎる目標よりも、「少し頑張れば手が届くような明確な目標をクリアする」という成功体験を積み重ねることの方が有効です。
例えば、「○級に合格する」「次の発表会までに○○ができるようにする」など、見通しを持って目標を立てることで、こどもにも計画性がつき、やるべきことが明確になります。
ただし、親は「目標」と「約束」を混同しないこと。
目標が達成できなかった時、最もショックを受けているのは子ども自身です。
「合格するって言ったじゃない」などとプレッシャーをかけてしまうと、自信を無くしやる気を削いでしまい兼ねません。
本人が落ち込んでいる時には、過去を振り返って「○ヶ月前より○○が出来るようになったね」などと具体的な成果を示して本人の視野を広げ、自信を回復させてあげると効果的です。
広い視野で見守りましょう
お金を出し送迎をしている親の立場からすると、やる気が続かず効果が上がらないとがっかりした気持ちになってしまいがちですが、所詮は習い事。
保護者からの過度な期待は、子どもにとって重荷になる場合の方が多く、せっかくの能力を伸ばす妨げになる恐れもあります。
こどもの人生はまだ始まったばかりで、必ずしもその習い事で才能が開花するとは限りません。
いつ、どの分野の、どんなタイミングで最も本人の能力が発揮されるのかは誰にもわからないということを、肝に命じましょう。
保護者は視野を狭めず、大らかな姿勢でこどもを見守ることが、長続きの一番の秘訣です。