0歳からつくる「しつけ」の基礎

こどもが成長する過程で、社会のルールや礼儀作法、人との付き合い方などをしつけなければならない時期は必ず来ます。

でも、こどもに何かを「教えよう」「身につけさせよう」と思うとき、何よりも大切なのは、親と子の間にゆるぎない信頼関係があること。

0歳からしっかりとした基礎を作っておくことで、親子共にストレスが少なく、しかも確実に「しつけ」をすることが出来ます。

では、赤ちゃんとの信頼関係を深めて、スムーズに本格的な「しつけ」の時期へと移行するためのポイントとは何でしょうか?

「信頼」は安心感から

生後1年までの乳児の1日は、飲んで泣いて寝て…の繰り返し。しかしその中で、徐々に目を開けていられる時間が長くなり、母親の顔をじっと見つめるようになり、母親以外の人間が分かるようになり、手をのばして何かを掴もうとし、泣き声以外の声を出し始め…と、実はめまぐるしい早さで発達しているのです。

この時期、言葉を話せず、自分で動くこともままならない赤ちゃんにとって、この世の中は不安でいっぱいです。

赤ちゃんにとって、泣けば必ず来てくれ、「いつもそばにいてくれる」「自分の気持ちを理解し共感してくれる」「心地よい状態にしてくれる」相手に対して、「自分の身を委ねられる」という安心感を得ます。この「安心感」の持続によって、赤ちゃんは「自分は愛されるべき存在である」「生きることは楽しい、嬉しいこと」という自信を得、親以外の人間に対しても信頼の気持ちを持つことが出来るようになります。これは、後に「自分以外の人を大切にする」「他人の気持ちを想像する」という行為に繋がっていきますので、こどもの発達には大変重要な基礎・基盤となります。

また、親にとっては、一生懸命世話をしている赤ちゃんが健やかに育ち、自分を頼り、身を預け、可愛らしい仕草を見せてくれることが自信になり、「もっと赤ちゃんの気持ちを知りたい」「心地よくしてあげたい」という思いを強くします。

このように親と子が呼応していくことによって、子どもは親の言動を信頼してよく理解しようとし、模倣をすることで、言葉や社会的動作を身につけるようになります。

0歳児との信頼関係をつくるには

とは言え、難しく考える必要はありません。

赤ちゃんとの信頼関係を作る方法は、以下のように、子どもに愛着をもってお世話をしていれば自然にやっていることばかりです。

  • 赤ちゃんの要求にきちんと応える
  • 抱っこで安心感を与える
  • 赤ちゃんの生活リズムを安定させてあげる
  • 出来るようになったことを一緒に喜ぶ
  • まめに語りかけ、声かけをする
  • お散歩をしたり、外の景色を見せたりして好奇心を育てる

「抱き癖」などは気にせず、すきなだけ抱っこさせてくれる乳児のうちに、たくさん抱っこしてあげましょう。

不安が強い場合は、温度に注意して(やや涼しめに)薄手のバスタオルなどを使って全身を優しく包むようにます。

そして、お母さんの心臓の鼓動を聞かせるように密着させ、お腹の中に近い状態を作ってあげると効果的です。

赤ちゃんのために、お母さんのサポートを

乳幼児の育児は重労働。

真面目な母親ほど完璧にやろうとしてしまいますが、子どもを母親1人だけで育てるのは、精神的にも体力的にも無理。母親の心身の安定は、子どもの精神の安定に直結しています。

母親は、特に出産後1〜2年の間はホルモンの影響で情緒不安定や感覚過敏になりやすく、赤ちゃんを健やかに育てるためにも周囲のサポートが欠かせません。母親が緊張していたり疲れていると、無意識に抱き方に力が入っていなかったり、乱暴だったり、そわそわして手が冷たかったり脈が速かったりします。さらに母乳中心で育てている場合は、母親のイライラや体調不良によって母乳の味が変化したり出が悪くなったりすることがあります。

その微妙な違和感を赤ちゃんは敏感に感じ取り、不安になって夜泣きやぐずりを繰り返します。不安が解消されないと、睡眠不足や体力の消耗により体調を崩すことも。

大切なのは、母親が孤立しないように、抱っこ、オムツ替え、お散歩、食事の支度、読み聞かせや遊び相手など、出来ることを家族で役割分担をして、母親に自由時間を作ってあげること。祖父母や親戚も貴重な助っ人ですし、身近で分担することが無理な場合は、公的な支援やベビーシッターなどを利用することも考えてみましょう。

赤ちゃんも様々な人に愛されている実感を持つことで良い刺激を受け、社会性を学ぶことが出来ますし、母親の方も余裕を持って子どもに接することが出来ます。

親が「楽しさ」「自信」を感じることも大事

0歳児とはいえ、赤ちゃんにも性格があります。信頼関係を作ろうといくら頑張っても、感受性が強くなかなか泣き止まない、ほ乳量が少ない、抱っこしていないと寝てくれない、など、お世話が難しいタイプの赤ちゃんもたくさんいます。

疲れたとき、困った時は、親だけで悩まずに助けを求めましょう。

「子は鎹(かすがい)」という言葉の通り、赤ちゃんが新しい人間関係を作ってくれることがあります。様々な人の意見を聞き、育児に参加してもらうことで、育児に対する不安を軽減できるかもしれません。

まずは親が「育児って楽しい」「赤ちゃんがいてくれて幸せ」という気持ちや、「私たちならきっとこの子をしっかり育てられる」という自信を持つことで、より赤ちゃんの安心感を高め、深い信頼関係を構築することが出来るでしょう。

カテゴリー: 子どものしつけ | 投稿日: | 投稿者:

kmtさん

保育士の資格をお持ちの、2人の子どもを持つママさんです。

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