
才能開花の幼児教育が人気?
幼児教育と聞いて、皆さんはどのような印象を持っているでしょうか。
ネットで検索すると、○○教室や○○通信教育などの語句が並びます。
それぞれのサイトを見ていると、2~3歳というとても小さなうちから英語を学んだり、知育を目的としたカリキュラムが組まれていることが分かります。
これらの教育を受けると幼児でも素晴らしい成果を残しているということで、親と子供が一緒に頑張っているのだと言うことが見て取れます。
子どもの頃から英語などの才能を発見、開花させることが出来るのなら親としては嬉しい限りです。
そして、この幼児教育と言う波は、全国の広範囲に広がっています。
内容や浸透度は地域により多少の差があるようですが、共通して言えることは「子どもが将来、学力などで困らないように」などの親心が根底にあると考えられます。
その為、どうしても親は子どもの教育に力が入る傾向にあります。
これまでも学力社会と言われていた日本では、その傾向が強く出るのはやむを得ないと言えます。
幼児教育に必要なものとは
幼児教育においては、もう一つ必要なことがあります。
それは人を思いやる気持ち、物を大切にする気持ちなどの人間性を養うことです。
他人の痛みを感じることが出来ること、家族以外の人との関わり方、頑張り抜く力、初歩的な社会的ルールなどを経験を通して身に着けていくこと。
これらは、今後の子どもの人生に大きな影響を持ちます。
学力ばかりに重きを置いた幼児教育では、人間性のバランスが取れません。
子ども自身が大人になった時に自分で生き抜く力を、幼いころから意識して習得させることも幼児教育の一つです。
自分の力で生きていく為に必要なことは、周囲の人間との対話力、協調性、そして自分の意見を発言することなど、多岐にわたります。
これらは、机の前に座っているだけでは養うことはできません。
実際の対人関係を通してでしか、習得できない能力です。
子どもらしく遊ぶことが、なにより大切
子どもがまだ幼い時期に最も重要なこと。
それは、おおいに家族以外の人と関わりを持ち、その交流を通して、泣いたり笑ったり怒ったり、たくさんの感情と対処の仕方を経験することです。
たくさん遊んだ子供は、学力中心の幼児教育だけでは手に入れられない、多くの貴重な体験を得ることになります。
その体験は、子どもが親の手を離れた時に、なにより子ども自身を助ける力にもなり得るのです。