
子どもも親も不安だらけ
病気にかかることは子供の大切な仕事の一つです。
親にしてみれば、出来れば毎日元気でいてくれることを願います。
でも、時には風邪などを引くことも成長の上で欠かせないことです。
6歳ごろまではどうしても風邪をもらいやすく、そのたびに発熱、咳、鼻水などの症状で病院へ行く回数も増えます。
低年齢であればなおさら、夜間や救急病院へ行くこともあります。
そして、子供が体調を崩すたびに、親が不安になるのは当然のことです。
いつも笑顔で元気だった子供が熱でぐったりしている姿は、親にとってもつらいものです。
わが子を少しでも楽にしてあげたいと思う気持ちで、症状の変化に一喜一憂してしまいます。
ですが、子どもが辛そうな時ほど、親は笑顔で、もしくは普段よりも優しい声でわが子に寄り添ってあげましょう。
その方が、子どもにとっても良い影響を与えます。
体調が良くないときほど、子供自身がとても不安を感じています。
熱が出てフラフラの時も咳が出て苦しい時も、すぐそばに親がいると感じるだけで、子どもはとても安心できるのです。
また、親もわが子の体調の悪さに内心は穏やかでいられません。
でも、表面上だけでも「大丈夫だよ」と声をかけてあげるだけで、子どもは頑張ることが出来ます。
そしてその言葉は、子どもだけでなく親自身も病気に対する対抗心を強くします。
病気からの回復が順調な経過をたどることもよくあります。
風邪を治すのは子供自身の力
子どもが風邪を引いた時に、親自身の心構えとして一番大切なこと。
それは、子供に生れながらにして備わっている、風邪などを治そうとする免疫力を信じることです。
ウイルス性の風邪は薬で治すことはできません。
病院で処方される薬は症状の緩和を目的としているので、ウイルスには効きません。
ウイルスを退治しているのは、人間の体の中の免疫力です。
ですから、子どもが辛そうな時は「○○ちゃんの体が頑張っているんだよ」とお話をして、励ましてあげることも有効です。
そのようにして風邪を一つ治した時、わが子の体にはまた一つ免疫が増えたということになります。
この繰り返しで、子どもは徐々に風邪を引きにくい強い体を獲得していきます。
子供が持つ「病気を治そうとする力」を信じて、冷静に症状に対処することがとても重要です。